2010年9月22日水曜日

第2回商店街うんちくツアー 小澤建具店(1)



828日(土)に開催された第2回商店街うんちくツアー。参加者は約30名だった。
上台集会所で商店会からのご挨拶、行事概要説明などがあったあと、2班に分かれて出発。
Bグループにはテレビ神奈川の報道局の方々が随行し、一緒に取材をしていった。
まず最初に訪問したのは「小澤建具店」。創業95年になるという老舗だ。



 若い人ばかりではなく、「けんぐやさん」、「けんぐやさん」という人がいますが、「たてぐや」と読めないんですね。「何作っているんですか」とも聞かれますよ。
 知らない人が多くなったなぁ…

 昭和30年代がいちばん良かったね。この商店街にはアーケードがあってね、ずらっとネオンがついていたの。

 サッシがでてきてからこの業界は景気が悪くなってきたのさ。
 市電? 当時の電車はここ(本牧1丁目)で折り返していたんだ。
 うちの親父は終電まで働いていたよ。朝は始発電車と一緒に仕事を始めていました。

 私の代になって建具製作技能士というのができました。
 文化体育館で試験があってね、材料を与えられて、2、3時間で作るというもの。
 機械など使わず全部手作業で作りました。この資格がないと職人を使えなかったのね。今は、こんなことないけどね。



カンナにもいろいろな種類があります。みんな幅や形が違うんです。

 (作業場に置かれた欄間を示しながら)これは60年前に親父が作ったものです。組子ですね。全部手作り。
 髪の毛一本分の厚さが違っても組み立てられなくなるんです。

 接着剤? ボンドなんか使っていません。当時はそんなものはないから、朝ご飯を炊くとそれを練るんです。それを糊として使っていた。
 だから、ネズミが食べちゃうんです。




うちには職人が3人いたけど、仕事を簡単には教えてくれない。自分で見て覚えるんです。
 職人とは別に住み込みの小僧さんもいました。
 職人に同じことを二度聞くと金槌で叩かれたものです。今でも頭がへこんでいる人がいるくらいです。

 夜中、小僧さんがトイレで泣いていることもよくありました。

 話は尽きないが、時間が来たので次のお店へ移動。






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