2015年5月21日木曜日

第11回商店街うんちくツアーに初めて登場する銭湯 「泉湯」は昭和23年創業

 横浜市中央図書館では昔の住宅明細地図を閲覧することができる。
 昭和31年から数年おきに保存されており、それらは商店などの変遷を知る手がかりとして貴重な資料となっている。

 それによると昭和30年代初め、中区内には34軒の銭湯があった。

 60年経った今、残っている銭湯は10軒である。そのうちの1軒、中区北方町にある「泉湯」を訪ねてみた。

 これが外観である。昭和23年の創業というから、もう60年以上も続いている老舗銭湯だ。


 玄関の上を飾るステンドグラスが珍しい。
 大正時代に創業した銭湯が廃業する際、そこで使われていたものを貰い受け、ここで再利用したそうだ。


 番台。
 最近はフロント形式にしている銭湯が増えているようだが、ここのは昔ながらの番台スタイル。

 だが、少し違うのは脱衣所を向いていないことである。中に入っているおじさんが玄関を向いて坐っているのだ。

 ここの経営者は古いものを大切にしているようで、あちこちにレトロな物件が残されている。


 番台に掲げられた「火の用心」のプレート。
 これが、なんとホーロー製なのだ。検査に来た消防署員もビックリしていたという。

 
 現在はガスでお湯を沸かしているが、かつては廃材を燃料としていた。

 その頃、集めてきた材木の中に、こんな欄間があったので、燃やしてしまうのはもったいなくて、男湯と女湯の間仕切りに再利用したそうだ。


 他にもこんなものを再利用している。
 やはり燃料として集めた廃材の中から救い出したものだ。


 床柱として使われていたものらしい。


 昭和29年、横浜市衛生局が発行した「入浴の心得」。
 もちろんホーロー製である。


  アナログの体重計。


格天井

  籐でできた脱衣籠

ロッカーもあるけど。


番台の前には貴重品を入れる小型ロッカーも。

 先着7名様だね。
パチンコ台の番号と同じように4番がない。

脱衣所から眺めた浴室。

カランの数はそれほど多くはない。

でも、使いやすそう。

 銭湯美術館。
男湯に描かれたペンキ絵は瀬戸内海だ。

女湯は西伊豆。
そろそろ書き換えらしいのだが、ペンキ絵を書くッ職人は少ない。
全国で数人だろうか。

風呂上りの楽しみはコーヒー牛乳だね。
腰に手を当ててグイグイと飲みたい。

経営者は80才を過ぎているというが、こんなに元気。
我々の前ででんぐり返しも披露してくれた。
銭湯が元気の源のようだ。

この日は次の「商店街うんちくツアー」の下見だった。
取材を終えてご主人と嶋田さん。

帰りがけに銭湯の屋根瓦が面白いことに気がついた。

温泉マークだ!!


posted by よんなん

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