江戸時代末期、横浜に黒船がやって来たとき、近隣の人々は海まで歩いてそれを見に行ったという。
「黒船物見遊山 横浜商店街ウオークラリー」は、そんなエピソードに基づき、市民が横浜の商店街に立ち寄りながら、名所・旧跡、歴史的建造物を巡って街歩きを楽しむイベントとして2006年に初めて開催された。4回目となる今年は開港150周年。ペリーが上陸した地点に近い大さん橋がゴールとなった。
私が参加したのはベイサイドコースB。本郷町商栄会が出発地点である。
グルッペ本牧(旧上台市場)前で受付をしてもらい、紀文のカマボコ板を使った“通行手形”を受け取る。
出発前には路上で「沖鶴エイサー会」による演奏と演舞。
最初は静かな曲から始まったが、最後は派手なカチャーシー。
両手を挙げて頭の上をかき混ぜるような踊りは、天から福がたくさん貰えるようにという意味がこめられているとか。
〔参考〕
沖鶴エイサー会:http://okitsuru.com/
ウオークラリー前のイベントが終わると、参加者は沖鶴会のメンバーに送られて三々五々、出発。
普通なら本牧通りを元町方面に進み、そこから山下公園を経由して大さん橋へというのが一般的なコース。
しかし、この日の参加者の大半は、上野町~元街小学校~代官坂上~外国人墓地~港の見える丘公園~フランス山~山下公園~大さん橋という丘超えのコースをたどった。
この道の途中には、名所・旧跡、歴史的建造物がたくさんあるのだが、ほとんどこれらには目もくれず歩き続けるだけのグループも。
なんだかもったいなぁ…と思う。
黒船物見遊山実行委員会が発表しているイベントの目的はこうである。
◇横浜の旧街道や名所・旧跡、歴史的建造物や商店街を巡りながら歩くことを通じて、これまで見過ごしていた街の魅力を市民が再発見する機会を創る。
◇また、それによって市民の横浜の歴史に対する関心や、郷土愛を高める。
そうであるならば、道中に現れる旧跡・歴史的建造物に対する解説などを行うべきだったのではないだろうか。
たとえば横浜シティガイド協会とコラボするとか、いくつか方法があったと思う。
この辺の話はまた次回に譲るとして、今年の「黒船物見遊山」ゴール地点で見たものは、
黒船ではなく
灰色船だった!
(つづく)
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